
| 定価 |
本体1300円+税 |
| 発売日 |
2002年10月8日 |
| 頁数 |
254ページ |
| ISBN |
4-87758-259-2 c0095 |
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ふたり ~私たちが選んだ道~
鎌形睦美・著
◆【脊髄損傷】せきずいそんしょう
脊椎〔せきつい〕(背骨)の中は、脳と手・足・内臓を結ぶ神経である脊髄が通っています。
脊髄損傷とは、背骨や脊髄の腫瘍や炎症、外傷やケガなどによってこの脊髄という太い神経が切れたり、死んだりした状態のことを言います。こうなると、その傷ついた神経から下は自分の命令が伝わらないか、不完全にしか伝わらず、知覚や運動の障害(麻痺)が残ります。
脊髄損傷の合併症として、排泄機能の障害や、性機能の障害を起こします。一度破壊された脊髄は、骨や皮膚、肝臓などと違い、元に戻ることはありません。そして、知覚や運動の麻痺は何らかの形で続くことになります。
しかし、この麻痺は脊髄の破壊が「完全」か「不完全」かによって、回復する可能性があります。不完全であれば、一時的な麻痺で終わり、機能が戻る可能性がありますが、完全の場合は麻痺の回復は難しいと言われています。
また、頚髄〔けいずい〕(首の骨の中にある脊髄)の脊髄損傷になると、両手両足に麻痺が残る障害を負い、胸髄〔きょうずい〕(胸のあたりの背骨の中にある脊髄)のレベル以下の脊髄損傷になると、両手に麻痺はなく、両足のみの麻痺の障害を負います。
夫は胸椎の十二番目の脊髄損傷なので、両手は不自由なく使えますが、両足は障害(完全麻痺)を負っているため、立ったり歩いたりすることは、全くできません。
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